ナツエビネの育成記録



 ナツエビネは本州から九州にかけての山地に生育するラン科エビネ属の多年草です。京都府内では中部以北の深山の渓流沿いなどに自生しますが、数は非常に少ないと考えられています。開花時期に園芸店などで販売されているものを見ますが、ナツエビネの育成は暖地(特に都市部)では難しいというより困難という表現の方が正確だと思います。売れ残ったものが販売店の棚で枯れているのを見かけることもあります。販売品には盗掘由来のものがあるので安易な考えでの購入は推奨できません。ただ環境的条件が整っていれば、ナツエビネもエビネ同様に育成することは可能で、管理人は毎年花を咲かせています。その条件とは、①夏場の高温に晒さないこと。半日陰に置き、特に夜間は涼しい風が当たる場所がある場合。②一年を通して空中湿度が高いこと。室内でエアコンを使って温度を下げても、空気が乾燥するのはよくありません。③用土を乾燥させないこと。 以上3つの条件が揃っていれば、ナツエビネの栽培にチャレンジされても良いように考えます。ナツエビネの育成データは動画のエンディングにも入れています。

 動画では、5月から10月までの期間で、移植から開花の様子などの記録を紹介しています。

(最終更新日 2019年12月30日)
ナツエビネ ナツエビネの花
展葉と同時に花茎が伸びます(2017年7月上旬) 盛夏から晩夏にかけて開花します(2017年8月上旬)
ナツエビネの植栽例(動画) 2019年5月から10月までの記録
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 ナツエビネの育成では鉢植えを推奨します。根は浅い場所を横走しますが、深鉢で保水力を持たすと良いでしょう。ただし蒸れないように注意が必要です。用土は市販のもので問題ありません。水はけが良く、保水力もあるものを選んで下さい。用土の乾燥は禁物です。常緑なので冬でも葉の状態を見て水加減を調整します。耐寒性には優れているので葉の上に雪が積もっても問題ありません。貧栄養な場所に生育する植物なので、用土に腐葉土を混ぜておけば肥料の必要はありません。その代わりに2~3年に1度ていどの植替えを行います。

 自生地のナツエビネのページはコチラです。

 
  


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