フシグロセンノウの育成記録
フシグロセンノウはナデシコ科の多年草で、カワラナデシコが陽当たりの良い平地で生育するのに対し、こちらは山地の湿った半日陰で生育しています。耐寒性には優れていますが、耐暑性や直射日光にはやや弱い部分があります。野生では山地の林道沿いや寺社の社叢林などで見られます。早春に芽が出て、夏に朱赤色の鮮やかな花を咲かせます。植木鉢、プランターに適した山野草で、条件次第では地植えも可能な丈夫で育てやすい野草です。 ここでは、植栽しているフシグロセンノウのライフ・サイクルを紹介しています。 |
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3月中旬 新芽が出てきました。 冬季は休眠期で地上部の茎や葉は枯れています。毎年早春に新しい芽が出てきます。 |
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4月上旬 葉が展開してきました。 根元に数枚の葉が展開して、茎をのばす準備をしています。 |
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4月下旬 生長は結構速いです。 茎の生長スピードは速く、直立せずに斜上または横に倒れることがあります。そうした場合には添え木を立ててやる方がいいでしょう。 また摘心すると、背丈を低く抑えて、花数を多くすることができます。摘心でカットした茎を挿し芽することで増殖も可能です。 |
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7月上旬 花序ができ、ツボミがつきました。 ツボミが膨らんできました。 |
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7月中下旬 開花が始まりました。 花は直径が5cmほどあり、次々と咲きます。 やや薄暗い自生地では、とても目立つ派手な花色です。カワラナデシコとは随分違った趣があり、観賞価値の高い野草です。 野生での花期はもう少し遅いので、育成される土地によって開花時期は多少とも異なるものと考えます。 |
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鉢植えやプランターでの栽培の場合、用土は特に選びません。水はけの良い市販の用土に腐葉土を2~3割程度混ぜておけば、肥料を与えなくてもよく育ちます。植替えは毎年植物の休眠期に行い、混み合った根をスッキリと整えたり、株分けをするといいでしょう。用土は常に軽く湿り気を保持するように管理します。私は冬も土が乾かないように灌水をしています。特に晴れた日が続くような時には、1日1回朝か夕方に水を与えるようにしています。耐寒性には優れています。冬には地上部が枯れているので少々霜に当たっても根まで枯れることはありませんが、できれば霜に当てない方が無難です。積雪については特に問題はないと思っています。 夏はできるだけ風通しの良い場所に置き遮光するようにします。涼しい場所に自生する植物なので、猛暑と蒸れには注意します。増殖は上述の挿し芽や株分け以外に実生でも可能です。 (サイト内リンク)自生地のフシグロセンノウ (最終更新日 2018年12月4日) |
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フシグロセンノウの移植から開花まで(動画) | |||
2018年撮影 | |||
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