ヤマシャクヤク
ボタン科ボタン属の多年草(学名:Paeonia japonica) 関東以西の本州、四国、九州の山地に分布。口丹波地域にも生育するがベニバナヤマシャクヤクの白花品も多く同定するのは難しい。地下に太い根茎があり、生長すると地上茎を1~3本ほど出し、茎頂に花を1個つける。葉は2回羽状3出複葉で地上茎の下部から出る。草丈は30cm程度のものが多い。葉は両面とも無毛。花は白色で直径4~5cm、花弁は5~7枚ある。雄しべは多数あり葯は黄色で、雌しべは1~4個。花柱はU字に曲がる。花は開花後2~3日で散る。果実は袋果で秋に熟し、果実が弾けると黒紫色の種子と紅色の不稔の種子が現れる。不稔の種子の紅色は鮮やかでよく目立つ。種子は発芽するまで2年、実生株が開花するまでには3~4年を要する。よく似たベニバナヤマシャクヤクの白花品(シロバナベニバナヤマシャクヤク)は地上茎の上部から葉を出し、背は60~70cm程度までのび、花期はヤマシャクヤクより約1月遅い。雌しべの数は2~7個(普通3~5個)で、花柱は渦巻き状に曲がっている。ただし陽当りの良い場所で生育するベニバナヤマシャクヤクには背の低いものも見られ、草姿だけでは判断できない場合がある。京都府のRDBでは絶滅危惧種にランクされているが、口丹波では絶滅寸前種のベニバナヤマシャクヤク(白花品)よりも数は少ない。しかしシカの忌避植物のため、数が増える可能性はある。 口丹波地域での花期は4月下旬から5月上旬。 |
若い果実 萼は3枚 2014年6月 南丹市 | 花柱はU字状に曲がる 2014年6月 南丹市 | ||
山地の林床に生育する 2014年5月 南丹市 | 白い花はよく目立つ 2014年5月 南丹市 | ||
2014年5月 南丹市 | 花は2~3日で散ってしまう 2014年5月 南丹市 | ||
雌しべは1個 まだ若い株のよう 2014年5月 南丹市 | 花柱の形が同定のポイント 2014年5月 南丹市 | ||
ヤマシャクヤク(動画) | |||
2018年4月(南丹市) 2018年9月(右京区京北) | |||
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