ウスゲコバノイシカグマ

 コバノイシカグマ科コバノイシカグマ属の多年草

 コバノイシカグマの葉身に毛が殆ど生えない品種。分布状況は不明。山地の林内などに生育する常緑のシダ植物。根茎は長く這い、葉は3~4回羽状複葉で黄緑色~緑色をしている。葉柄の色は赤褐色で、基部には毛が密生し、毛が脱落したあとの部分はざらつく。中軸の表面は藁色で、裏面は赤褐色。中軸や羽軸及び裂片の表裏は無毛か僅かに有毛。葉には2形あり、胞子をつける葉は羽片の間隔を空けて直立または斜上する。胞子をつけない葉(僅かに胞子をつけることもある)は葉柄が短く、地面の近くで葉を広げる。ソーラスは葉縁につき、包膜はコップ形。

 光田重幸先生から、本種は「府内中部に点在するものの数は少ない。なぜか普通のタイプ(コバノイシカグマ)とは離れて生育していることが多い。」とコメントを頂戴した。確かに亀岡市の自生地では普通種と少し距離をおいて生えていた。また管理人は本種を京丹波町内でも確認している。


ウスゲコバノイシカグマ ウスゲコバノイシカグマ
ウスゲコバノイシカグマ  2016年1月  亀岡市 小型タイプの葉  2016年1月  亀岡市
ウスゲコバノイシカグマ ウスゲコバノイシカグマ
小型タイプの葉  2016年1月  亀岡市 小型タイプの葉にもソーラスがまばらにつく  2016年1月  亀岡市
ウスゲコバノイシカグマ ウスゲコバノイシカグマ
大型の葉 胞子葉は羽片の間隔が広い  2016年1月  亀岡市 葉縁につくソーラスはコップ形  2016年1月  亀岡市
ウスゲコバノイシカグマ ウスゲコバノイシカグマ
中軸や羽軸および葉に生える毛はごく少ない  2016年1月  亀岡市 中軸には光沢がある  2016年1月  亀岡市
コバノイシカグマとの比較
ウスゲコバノイシカグマ コバノイシカグマ
ウスゲコバノイシカグマ  2016年1月  亀岡市 コバノイシカグマ  2016年2月  亀岡市
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