トウゴクシダ

 オシダ科オシダ属の多年草
 
 常緑のシダ植物。ほぼ全国に分布。山間の林床や林縁に生育し、口丹波地域では比較的普通に見られるシダ。ただよく似たシダが多く、同定に迷うシダでもある。根茎は短く斜上し葉をまばらに叢生する。葉は長さは葉柄を含めて40~100cmほど。葉柄基部の鱗片は黒褐色で密につき、葉柄上部や中軸、羽軸にも黒褐色で狭披針形の鱗片がつく。羽軸につく鱗片の基部は袋状となる。葉身は広卵形で2回羽状複葉。最下羽片の下向き第一小羽片は、よく似たベニシダよりも長い。小羽片は卵状楕円形で、羽状に浅裂~深裂する。下部の小羽片には柄がある。葉質は柔らかく、表面の色は緑色。光沢は少ない。ソーラス(胞子嚢群)は小羽片の中肋と辺縁の中間あたりにつき、苞膜は灰白色。


トウゴクシダ トウゴクシダの葉
トウゴクシダ  2018年10月  南丹市 最下羽片が最も長い  2018年10月  南丹市
トウゴクシダの葉柄基部の鱗片 トウゴクシダの鱗片
葉柄基部の鱗片は黒褐色  2018年10月  南丹市 葉柄上部の鱗片  2018年10月  南丹市
トウゴクシダの鱗片 トウゴクシダの小羽片
中軸の鱗片  2018年10月  南丹市 最下羽片の下向き第一小羽片は大きい  2018年10月  南丹市
トウゴクシダのソーラス トウゴクシダの袋状鱗片
ソーラスは中肋と辺縁の中間につく  2018年10月  南丹市 羽軸に袋状鱗片がつく  2018年10月  南丹市
ふる里・口丹波の花と植物(トップページ)




inserted by FC2 system