トチカガミ

 トチカガミ科トチカガミ属の多年草(学名:Hydrocharis dubia)

 本州、四国、九州に分布する浮遊植物。池沼や河川の止水域、ワンドなどの水面に群生する。普通地下に根を固定しないが、浅瀬では時に固定する。多年草だが種子または殖芽で越冬する。殖芽で越冬したものは4月頃に発芽して、急速に増殖する。水面下に長いランナーをのばし、節から葉と根を出す。茎は円柱状。葉は長さ5~7cmの円心形で、裏面にスポンジ状の気嚢(浮嚢)をつくることがある。雌雄同株。花は3花弁の単性花で白色。水面上に花柄をのばして咲く。雄花の雄しべは12個。雌花の雌しべは6個で柱頭の先は2岐する。
 トチカガミのトチは方言のドチのことでスッポンを意味する。カガミは葉の表面に光沢があり、これを鏡に例えたもの。別名スッポンカガミ、ドチモ。京都府のレッドデータブックで絶滅危惧種に指定されているが、現状は確実に自生と思われるものは皆無に等しいとのこと。下の画像の本種も、溜池で繁殖していたものではあるが、逸出の可能性がある。


 花期は8-10月頃。



トチカガミ トチカガミ
冨栄養な溜池に生えるトチカガミ  2016年9月  京丹波町 水上にせり上がった葉には気嚢が無い  2016年9月  京丹波町
トチカガミ トチカガミ
ランナーは水中を横走する  2016年9月  京丹波町 花は単性花 これは雄花  2016年9月  京丹波町
以下は植栽
トチカガミ トチカガミ
雄花  2015年8月  自宅 雄花  2015年8月  自宅
トチカガミ(動画)
2021年8月 (京丹波町)
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