センブリ

 リンドウ科センブリ属の2年草(学名:Swertia japonica)

 図鑑などでは日本各地の日当たりの良い草地に生えるとあるが、口丹波ではかなり薄暗い山地の谷間にも自生している。
 健胃薬として利用されることもあり、「千回振り出しても苦味がとれない」という意味でセンブリという名前が付けられたそうで、相当苦い薬草のようだ。そんな「良薬口に苦し」を地で行くセンブリは、草丈10~30cmほどの小さな植物で、中には草丈1cm、花1cm、足して2cmといった極小のものまであったりする。花は日中に咲き、夜には閉じている。
 センブリは冬に種子が落ち、翌春にロゼット状の小さな葉を出すと、一年間はその状態で養分を蓄え、その翌年の夏以降に茎を立てて秋に花を咲かせる。茎には4稜あり、茎葉は線形。花は合弁花で普通花冠は5裂する。裂片には紫色の筋が数本走っている。花冠の基部には緑色の蜜腺があり、その周辺によく目立つ毛が生えている。観察していると、多くの昆虫が蜜に誘われ訪花しているところをよく見かける。花が終わり種子が熟すと枯死する。
 よく似たイヌセンブリは花冠基部の毛が多く、花冠裂片の幅がやや広い。また茎葉の花もセンブリよりも少し広い。


 花期は10月-11月頃。


花冠は淡紫色を帯びた白色  2015年10月  右京区京北 花冠の基部に毛が生えている  2015年10月  右京区京北
茎をのばす前のセンブリ  2014年8月  京丹波町 2013年10月  亀岡市
センブリ センブリ
2012年11月  南丹市 2012年11月  南丹市
センブリ センブリ
2012年11月  南丹市 2012年11月  南丹市
センブリ センブリ
2012年11月  亀岡市 2012年11月  亀岡市
センブリ センブリ
花後  2010年12月  南丹市 花後  2010年12月  南丹市
センブリ(動画)
2017年10月  南丹市
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