サルメンエビネ

 ラン科エビネ属の多年草(学名:Calanthe tricarinata)

 一部地域を除き全国に分布。口丹波地域では他のエビネ類に比べ標高の高い深山の渓流沿いや落葉樹林下に生える。京都府内でもきわめて稀で、府絶滅寸前種に指定されている。葉は倒卵状楕円形で、やや厚く表面に光沢がある。葉は普通のエビネよりも長くて大きく、長さは約30cmほどで普通3~4枚出す。当年葉が出て花が咲く時期にも、前年の越冬葉は残る。花茎は30~50cmほどで直立し、6~15個の花を総状にまばらにつける。花はエビネやナツエビネよりも大きい。萼片と側花弁は黄緑色で、唇弁は3裂し、大きな中裂片の先端は小さく2裂する。中裂片は下向きに垂れるか、後ろにそり返る。花弁は赤褐色で、サルの顔に例えられてこの名が付けられた。

 花期は4-5月頃。

 京都府レッドデータブック2015年版には以下のような記述がある。
 「本種はヒマラヤ系の遺存種で、暑さに弱いため平地での維持はきわめて困難。平地での継続的な栽培に成功した例は殆ど無い。」

 (本種は盗採の危険性が非常に高い植物のため、自生地は非公開としています)


サルメンエビネ サルメンエビネ
朽ちた倒木上に着生していた  2016年5月  産地は非公開 ツボミ  2016年5月  産地は非公開
サルメンエビネ サルメンエビネ
唇弁の中裂片が後方へそり返っていた  2016年5月  産地は非公開 花序には花がまばらにつく  2016年5月  産地は非公開
サルメンエビネ サルメンエビネ
後ろから見た花  2016年5月  産地は非公開 花柄と苞葉  2016年5月  産地は非公開
サルメンエビネ サルメンエビネ
唇弁の側裂片の先端は淡紅紫色  2016年5月  産地は非公開 花茎には白い短毛が生えている  2016年5月  産地は非公開
サルメンエビネ サルメンエビネ
当年葉  2016年5月  産地は非公開 前年からの越冬葉 先をシカに食べられていた  2016年5月  産地は非公開
サルメンエビネ(動画)
2018年5月  産地は非公開
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