オニイノデ

 オシダ科イノデ属の多年草

 常緑のシダ植物。関東以西の本州に分布するが、その中でも未発見の県が多い。全国的に稀なシダで、環境省RDBでは絶滅危惧Ⅱ類。京都府RDBでは絶滅寸前種にランクされている。葉は2回羽状深裂~複生で、長さ40~60cmほど。葉身は葉柄よりも長い。葉は硬い革質で、小羽片の基部は多くが羽軸に流れ、先端は刺状突起となる。葉柄の鱗片は卵状披針形で色は褐色。中軸につく鱗片は褐色~黒褐色で葉柄のものよりも幅が狭い。京都府では石灰岩地、緑色岩地に記録があり、2014年に乙訓地域で再発見されるまで、40数年間見つかっていなかった。南丹地域では山地の日陰の湿った岩上で見つかり、数は非常に少ない。(産地については広く南丹地域という表現を使っています)
よく似たシダにオオキヨズミシダヒメカナワラビがある。


オニイノデ オニイノデ
岩場に生えるオニイノデ  2015年7月  南丹地域 葉の先端部  2015年7月  南丹地域
オニイノデ オニイノデ
小羽片の基部は羽軸に流れる  2015年7月  南丹地域 葉柄は葉身よりも短い  2015年7月  南丹地域
オニイノデ オニイノデ
葉柄の鱗片  2015年7月  南丹地域 中軸の鱗片  2015年7月  南丹地域
オニイノデ オニイノデ
中軸の鱗片は基部が暗褐色で途中から褐色  2015年7月  南丹地域 鱗片の縁には刺状突起が見られる  2015年7月  南丹地域
オニイノデ オニイノデ
羽片 小羽片には耳状突起がある  2015年7月  南丹地域 ソーラスは中肋と辺縁の中間につく  2015年7月  南丹地域
※ 上の画像は光田重幸先生にオニイノデと認定していただいています。
オニイノデ(動画)
2019年3月  南丹地域
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