ノコギリシダ

 イワデンダ科ノコギリシダ属の多年草

常緑の多年草。関東地方以西の本州、四国、九州に分布。山地の湿った谷の斜面や林床に生育する。根茎は長く地下を這う。葉は長さ60~80cmほど。葉柄は暗紫色~緑色で長さ25~30cmほど。基部に褐色で披針形の鱗片がまばらにつく。葉身は披針形の単葉状複葉(1回羽状複葉)。葉面はふつう濃緑色の革質で光沢がある。表面中軸に溝がある。羽片は10~20対。羽片には上部を除き柄がある。(若い個体では中部以上の羽片が無柄のことが多い) 羽片の辺縁には尖った細鋸歯があり、名前の由来となっている。葉の先端は尾状なり頂羽片は無い。羽片基部の上側に耳片がつく。表面の葉脈部は窪んでいる。ソーラス(胞子嚢群)は線形(弓状)でやや羽軸寄りにつき、ふつう耳片にはつかない。包膜は全縁。

よく似たイヨクジャクは全国的にも希少なシダで、かつて京都府内に生育地があったが現在は絶滅したと考えられている。


ノコギリシダ ノコギリシダ
山地の谷の湿った場所で 2023年1月  南丹市 冬も枯れない常緑シダ 2023年1月  南丹市
ノコギリシダ ノコギリシダ
若い個体 2023年1月  南丹市 羽片基部上側に耳片がつく 2023年1月  南丹市
ノコギリシダ ノコギリシダの鱗片
葉の先端は尾状にのびる 2023年1月  南丹市 葉柄基部の鱗片は褐色 2023年1月  南丹市
ノコギリシダのソーラス ノコギリシダの羽片
ソーラスはやや羽軸寄りにつく 2023年1月  南丹市 羽片は有柄 2023年1月  南丹市
ノコギリシダ(動画)
2023年1月 南丹市
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