ナガホノナツノハナワラビ

 ハナヤスリ科ハナワラビ属の多年草

 夏緑性のシダ植物。温帯域を中心に全国に分布。栄養葉は2~3回羽状深裂し、ほぼ水平に展開する。小羽片の裂片は狭楕円形で浅い鋸歯縁。小羽片は無柄で基部は羽軸に流れて翼となる。ソーラス(胞子嚢群)は葉状茎につき、葉状茎は栄養葉の最下羽片基部から直立し、2回羽状に分枝し長く穂状となる。京都府内では石灰岩地や緑色岩地に分布するが、シカ害等で激減し府の絶滅寸前種に指定されている。
 府内でのシカ害は深刻で、胞子嚢をつける葉状茎を持つような成体は殆ど見つかっていないようで、下の画像のような幼体が稀に発見されるのが現状だと聞く。
 よく似たナツノハナワラビは葉が3~4回羽状になり、裂片は羽軸に流れ込まない。また胞子嚢をつける葉状茎は、各枝が斜めに開き、全体として円すい花序の形になる。




ナガボノナツノハナワラビ ナガボノナツノハナワラビ
林道脇に生える若い個体  2015年5月  右京区京北 羽軸の裏面などにはまばらに毛が生えている  2015年5月  右京区京北
ナガホノナツノハナワラビとナツノハナワラビ(動画)
2018年4月・6月  右京区京北
 ユーチューブのアカウントをお持ちの方へ
再生中の動画の右下隅に出ている小さな「ネコ」の画像をクリックするとyatagarasuチャンネルのチャンネル登録ができます。チャンネル登録していただけると大変励みになります。
ふる里・口丹波の花と植物(トップページ)




inserted by FC2 system