コナギ

 ミズアオイ科ミズアオイ属の1年草(学名:Monochoria vaginalis var. plantaginea)

 本州、四国、九州に分布。コナギは水田雑草と呼ばれ、口丹波地域の水田では普通に生育している。当地では昔からこの植物を「ナギ」と呼んでいるが、同属のミズアオイもまたナギと呼ばれることから、小柄なこちらはコナギになったそうだ。農耕の始まった時期に大陸から渡来した史前帰化植物とも言われている。抽水状態で生育していることが多いが、湿地などにも生える。オモダカ、クログワイなどと一緒に群落を形成していることも多い。
 茎は根生し、生長すると20~30cmになり、晩夏に花が咲く。花茎は葉柄の中ほどから出て、総状花序に数個の小さな青紫色の花をつける。花は一日花。花後の花茎は下を向き、果実は初冬にはじけて種子を落とす。種子は水に浮き、漂流して拡散するが、水田では冬季に水が抜かれていることが多く、種子は親株の付近で発芽しているものと思われる。1年草で冬季には完全に枯れ、種子は翌年田植え後の5月頃に発芽する。


 花期は8月-10月頃。


コナギ コナギ
2015年10月  南丹市 2015年10月  南丹市
コナギ コナギ
2012年9月  植栽 2012年7月  南丹市
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