キヨスミウツボ
ハマウツボ科キヨスミウツボ属の多年草(学名:Phacellanthus tubiflorus Siebold et Zucc.) 全国に分布。別名オウトウカ(黄筒花)。山地の木陰に生える寄生植物。寄主はアジサイ科植物、ムラサキシキブ、ミカエリソウやヤハズハンノキなどの樹木が知られている。寄主の根から養分を奪い、自らは葉緑素を持たない。梅雨の時期に地上に茎を出し、高さ5~10cmほど。茎はやや太く、退化した鱗片状の葉に覆われている。茎頂に多数の花が頭状に集まって咲く。花は筒状で2唇形。下唇は3裂している。花色は最初は白色で、開花後に黄変する。本種には芳香型と無香型があり、芳香型は虫媒花で、無香型は自家受粉するとされる。無香型の雌しべの柱頭は雄しべよりも低い位置にあることで区別できるという。果実は卵形。 京都府では絶滅危惧種に指定され、レッドデータブックの説明部分では「花に芳香がある」と書かれているので、府内で見つかっているものは虫媒花タイプのものと思われる。 花期は6-7月頃。 |
山の斜面に生育するキヨスミウツボ 2016年6月 右京区京北 | 寄主らしきものは見当たらなかった 2016年6月 右京区京北 |
茎は鱗片葉に覆われ やや太い 2016年6月 右京区京北 | 花は筒状 2016年6月 右京区京北 |
花冠の中に柱頭が見える 2016年6月 右京区京北 | 虫媒花タイプのようだ 2016年6月 右京区京北 |
下唇は3裂する 2016年6月 右京区京北 | 花の終わりには褐色になる 2016年6月 右京区京北 |
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