カガノアザミ
キク科アザミ属の多年草(学名:Cirsium kagamontanum) 本州(新潟県~京都府)の日本海側に分布。茎は無毛で直立または斜上し、大きくなれば草丈が200cmに達する大型のアザミ。根生葉は花の時期には枯れ、茎葉は長さ30~50cmの長楕円形で基部はやや茎を抱き、羽状に中裂し3~5mmの棘がある。頭花には長い花柄があり下向きに咲く。植物体の割に花はやや小さく、総苞は鐘状筒型でクモ毛があり強く粘る。総苞片は圧着してそり返らず、先端は鈍頭で小さな棘がある。口丹波地域では北東部の山間部に生えている。下の画像のものは標高500m付近にまとまって生えていた。 花期は9-10月頃。 よく似たものにアシウアザミ(Cirsium ashiuense)がある。「由良川源流 芦生原生林植物誌」によると、かつてはカガノアザミに含まれていたが、現在は新種として記載されている。花が鐘状筒型のカガノアザミに対し、アシウアザミの花は狭筒型であるという。分布は近畿地方北部~東北地方の日本海側で、かつては多産した芦生ではシカの食害によって近年殆ど見られなくなったと書かれている。 |
切り立った斜面で直角(横向き)に茎をのばしたカガノアザミ 2015年10月 南丹市 | 根生葉は花期には枯れている 2015年10月 南丹市 |
大きな株では多数の頭花をつける 2015年10月 南丹市 | 花は下向きの咲く 2015年10月 南丹市 |
長い花柄がある 2015年10月 南丹市 | 花の大きさはやや小粒 2015年10月 南丹市 |
花後 2015年10月 南丹市 | 果実期の総苞 2015年10月 南丹市 |
冠毛 2015年10月 南丹市 | 果実を放出した後 2015年10月 南丹市 |
下部茎葉の基部 やや茎を抱く 2015年10月 南丹市 | 上部茎葉の基部 2015年10月 南丹市 |
葉の表面 2015年10月 南丹市 | 葉の表面には短毛が散生していた 2015年10月 南丹市 |
葉の裏面 2015年10月 南丹市 | 若い株 2015年10月 南丹市 |
花柄が長い 2015年10月 南丹市 | 花後の頭花 総苞片はそり返らない 2015年10月 南丹市 |
総苞の幅は約10mm 2015年10月 南丹市 | 果実と冠毛 2015年10月 南丹市 |
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