ジャコウソウ

 シソ科ジャコウソウ属の多年草(学名:Chelonopsis moschata)

 全国に分布。山地の湿った半日陰地に生え、草丈は30~100cmほど。茎には4稜あり、細かい毛が生えている。葉は対生し、卵状楕円形で有毛。粗い鋸歯縁で葉の先端は鋭く尖り、基部は耳形。花は茎の上部の葉腋に1~3個つき、短い花柄がある。花は筒部が長い唇形花で、下唇は上唇よりも長く3浅裂している。花後に萼が丸く膨れる。果実は4分果。
 日本固有種。京都府内では石灰分を含む岩石地帯に生育するが、園芸目的での採取や森林の暗化によって数を減らし、2015年版府レッドデータブックで準絶滅危惧種に指定された。以下の画像は福井県若狭地方で撮ったものだが、口丹波地域にも分布記録が残っている。


 花期は8-9月頃。



ジャコウソウ ジャコウソウ
急斜面で茎は下垂していた  2016年9月  (若狭地方) 葉腋に1~3個の花がつく  2016年9月  (若狭地方)
ジャコウソウ ジャコウソウ
唇形花は下唇が若干長い  2016年9月  (若狭地方) 花にアリが集まっていた 送粉者だろうか?  2016年9月  (若狭地方)
ジャコウソウ ジャコウソウ
花の正面  2016年9月  (若狭地方) 花後の萼は膨らむ  2016年9月  (若狭地方)
ジャコウソウ ジャコウソウ
葉の表面 毛が散生している  2016年9月  (若狭地方) 葉の裏面 脈上に毛が生えている  2016年9月  (若狭地方)
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