イヌショウマ

 キンポウゲ科サラシナショウマ属の多年草(学名:Cimicifuga biternata)

 北海道と本州(関東~近畿)に分布。山地の林縁や沢沿いなど、半日陰でやや湿った場所に生え、口丹波地域ではヒロハヤブソテツなどの好石灰岩植物の自生地に生育していた。根茎は太く横にのび、根生葉を出す。葉は1~2回3出複葉で、小葉は掌状に中裂または浅裂し、縁は不揃いの鋭鋸歯となる。小葉の脈上には短毛が密生する。晩夏に花茎を直立させ、草丈は20~80cmほどになり、穂状の花序には白色~淡紅色の花を多数つける。ツボミは倒卵形で淡い紅色を帯び、開花すると萼や花弁はすぐに脱落して雌しべと多数の雄しべだけが残りブラシのような姿になる。花は花序の下の方から咲き上がり、花柄は無い。果実は袋果。同属のサラシナショウマの花には明瞭な花柄があり区別は容易。花期もサラシナショウマよりほんの少し早い。京都府レッドデータブック2015年版で準絶滅危惧種にランクされた。


 花期は9-10月頃。


イヌショウマ イヌショウマ
花茎は直立する  2015年9月  右京区京北 ツボミ  2015年9月  右京区京北
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雄しべが多くブラシ状となる花 花柄は無い  2015年9月  右京区京北 開花後すぐに萼や花弁は脱落する  2015年9月  右京区京北
イヌショウマ イヌショウマ
雄しべも比較的早く脱落する  2015年9月  右京区京北 中央の細い茎が花茎  2015年9月  右京区京北
イヌショウマ イヌショウマ
小葉は3中裂のものが多かった  2015年6月  右京区京北 葉の裏面 脈上に短い毛が密生  2015年6月  右京区京北
イヌショウマ イヌショウマ
葉は2回3出複葉  2015年5月  右京区京北 小葉の柄は長い  2015年5月  右京区京北
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縁には不揃いの鋸歯が並ぶ  2015年5月  右京区京北 瑞々しい感じの新芽  2015年4月  右京区京北
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展葉の途中  イラクサ科のようにも見える  2015年4月  右京区京北 ワラビのような新芽  2015年4月  右京区京北
イヌショウマ(動画)
2022年9月 京丹波町
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