イイギリ

 ヤナギ科イイギリ属の落葉高木(学名:Idesia polycarpa)

 本州、四国、九州に分布。口丹波地域では低山の中腹~山頂にかけて生育するが、市街地近郊の山では見たことが無い。葉がキリの葉に似て、その葉に飯を包んだことがあったので「飯桐」という和名がつけられた。また熟した果実がナンテンに似るのでナンテンギリとも呼ばれる。樹高は20mほどになり、幹と変わらないほどの太い枝を横に長くのばす。樹皮は淡灰褐色で皮目が多く目立つ。葉は互生して枝先に多くつく。葉身は心形で鋸歯縁。長さ10~20cmほど。葉柄は長く、長さが10~20cmで赤味を帯びる。雌雄異株。無数に出た枝先に長さ20~30cmほどの円錐花序が下垂し花をつける。花には花弁が無く、芳香がある。雄花には雄しべが多数。雌花の花柱は3~6個で、退化した短い雄しべがついている。果実は液果で、直径8~10mmの球形。晩秋から初冬にかけて赤く熟す。冬芽は鱗芽で小さい。


 花期は4-6月頃。


イイギリ イイギリ
花序 花には花弁が無い  2017年6月 京都市左京区 雌花  2017年6月 京都市左京区
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新葉  2017年6月 京都市左京区 葉は枝先に多くつく  2017年6月 京都市左京区
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ツボミ  2017年6月 京都市左京区 葉柄は葉身とほぼ同長  2017年6月 京都市左京区
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葉の表面 葉身の基部直下に2個の腺体がある  2017年6月 京都市左京区 葉の裏面 葉身基部近くの葉脈に微毛がある  2017年6月 京都市左京区
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前年の果実  2017年4月 南丹市 冬芽  2017年4月 南丹市
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樹形  2016年12月 南丹市 無数の果実がついている  2016年12月 南丹市
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果実の多くはこのまま越冬する  2016年12月 京都市左京区 果実  2016年12月 京都市左京区
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谷間で枝を横に出すイイギリ  2016年12月 京都市左京区 樹皮には細かな皮目が多い  2016年12月 京都市左京区
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