ヒロハハナヤスリ

 ハナヤスリ科ハナヤスリ属の多年草

 ほぼ全国に分布するも、主に温帯から亜寒帯域の冷涼な地域に多い。京都府内では自生地・個体数とも非常に少なく、府のRDBでは絶滅寸前種にランクされている。春に芽を出し、夏に地上部が枯れる春植物。地上部は15~30cmほどで、栄養葉は斜上またはほぼ水平に展開する。殆ど葉柄は無く、広卵形~楕円形で、葉脈の網目は細かく、2次脈がよく発達する。葉状茎は直立し、ソーラス(胞子嚢群)が先端に2列に並ぶ。この様がヤスリに似ていて、葉の幅が広いことが種名の由来となったようだ。口丹波地域では林縁の草地に20株足らずが集まって生育しているが、葉状茎を出す個体は年に1~2株ほどしかない。
(ハナヤスリ属の植物は他に見たことがなく種の同定を迷っていたが、画像を掲載したブログ記事にヒロハであろうというコメントを光田重幸先生から頂戴したのでここに掲載することにした。コメントを下さった光田先生に感謝を申し上げます)



ヒロハハナヤスリ ヒロハハナヤスリ
栄養葉は広卵形~楕円形  2017年5月  南丹市 胞子嚢穂の先端にソーラスが2列に並ぶ  2017年5月  南丹市
ヒロハハナヤスリ ヒロハハナヤスリ
この場所は定期的に草刈が行われている  2016年5月  南丹市 胞子嚢穂  2016年5月  南丹市
ヒロハハナヤスリ ヒロハハナヤスリ
胞子嚢穂  2016年5月  南丹市 栄養葉に葉柄は殆ど無く 葉の基部は葉状茎を抱く  2016年5月  南丹市
ヒロハハナヤスリ ヒロハハナヤスリ
栄養葉の表面はゴツゴツした感じ  2016年4月  南丹市 栄養葉は斜上または水平に展開する  2016年4月  南丹市
ヒロハハナヤスリ ヒロハハナヤスリ
栄養葉の裏面  2016年4月  南丹市 栄養葉を光に透かすと葉脈が見える  2016年4月  南丹市
ヒロハハナヤスリ(動画)
2018年5月  南丹市
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