ヒレハリソウ(コンフリー)

 ムラサキ科ヒレハリソウ属の多年草(学名:Symphtum officinale)

 ヨーロッパ~西アジア原産の帰化植物。コンフリー(英名)の名で知られる。草丈50~100cmほどになり、全体的に白い粗毛が目立っている。茎には下向きに毛が密生し、根生葉や茎の下部の葉には長い柄がある。葉は卵状長楕円形で、先は尖がり、基部は柄に流れる。葉に生える毛は裏面に多く、表面では腺点の方が目立っている。花茎上部の葉では、柄が不明瞭で、葉の縁が茎にまで流れて翼になる。花は大きいが葉も大きく、葉の下に隠れるように花序ができるのであまり目立たない。花序には数個の花がつき、花は釣鐘形で、ツボミの時には濃紫色をし、開花すると淡紫色になる。花は下向きに咲き、基部から1/3辺りで少しへこみ、その部分は白いベルトのように見える。花の先端は浅く5裂している。雄しべは5本あるようだが、長三角形の付属帯が蓋をするようについているので判りにくい。
 本種は明治期に持ち込まれ、飼料、薬用、食用と有益な植物として栽培されていたようだ。しかし近年になって、本種由来の成分で肝障害が起きた事例が海外で報告され、現在は本種の摂取を控えるようにと厚労省が通達を出しているそうだ。

 花期は5月-7月頃。


ヒレハリソウ ヒレハリソウ
葉の基部は流れて翼となる   2014年5月  南丹市 花は下向きに咲く   2014年5月  南丹市
ヒレハリソウ ヒレハリソウ
2014年5月  南丹市 花冠の中に5個の付属帯が見える   2014年5月  南丹市
ヒレハリソウ ヒレハリソウ
ツボミの色は濃い   2014年5月  南丹市 2014年5月  南丹市
ヒレハリソウ ヒレハリソウ
2014年5月  南丹市 葉の裏側   2014年5月  南丹市
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