ハナビゼキショウ

 イグサ科イグサ属の多年草(学名:Juncus alatus Franch. et Sav.)

 ほぼ全国に分布し、京都府内では自生地、数とも急激に減少している湿生植物。水田周辺の湿った場所や、溜池畔、山麓の湧水地などに生育する。茎は叢生し、高さ30~50cm。扁平で幅2~4.5mmほど。茎の両側にやや広い翼がある。葉は扁平で剣状線形。多管質で幅2~5mmで鋭尖頭。花序は凹形集散花序で、よく分枝して先に4~10個ほどの小花からなる頭花をつける。小花の花被片は披針形で内片と外片の長さはほぼ同長。雄しべは6個で花被片より短い。果実は蒴果。花被片よりも長く、光沢のある赤褐色で3稜あり先端は凸状。花序最下の苞は葉状で、花序より短い。京都府の準絶滅危惧種にランクされている。


 花期は5-7月頃。


ハナビゼキショウ ハナビゼキショウ
山麓の狭い湿地に生育するハナビゼキショウ  2017年6月 南丹市 草丈は60cmあった  2017年6月 南丹市
ハナビゼキショウ ハナビゼキショウ
花序はよく枝を分ける  2017年6月 南丹市 花序最下の苞は花序よりも短い  2017年6月 南丹市
ハナビゼキショウ ハナビゼキショウ
上が葉で下が茎  2017年6月 南丹市 茎には広い翼がある  2017年6月 南丹市
ハナビゼキショウ ハナビゼキショウ
花被片は内外同長か内片がやや長い  2017年6月 南丹市 蒴果には3稜ある  2017年6月 南丹市
ハナビゼキショウ ハナビゼキショウ
果実は花被片より長い  2017年6月 南丹市 イグサと一緒に生育するハナビゼキショウ  2017年5月 南丹市
ハナビゼキショウ ハナビゼキショウ
茎は叢生する  2017年5月 南丹市 茎と葉  2017年5月 南丹市
ハナビゼキショウ ハナビゼキショウ
葉は多管質  2017年5月 南丹市 花は一日花 柱頭は3裂している  2017年5月 南丹市
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