不明な草本01

 シソ科キランソウ属の多年草

 2014年6月に右京区京北の林道脇で見つけたキランソウ属の草本です。最初はニシキゴロモだと思いましたが、この属の植物は葉の模様や花の色など変異が多いため、この時は花の色を確かめるべく、数本生えていた中から1本を持ち帰り育成していました。この仲間の植物は花期である春以外の季節にも花を咲かせることが多く、持ち帰った本種も夏に花をつけてくれました。
 花の色は白色でした。花は唇形花で、下唇は大きく3裂し、中央裂片の先はさらに2浅裂しています。そして上唇の裂片は2裂しているのですが、ニシキゴロモならシベよりも長く、シベは花筒の中にすっぽりとおさまっているはずが、本種の裂片とシベの長さはほぼ同長でした。そしてキランソウの裂片ならさらに短く、シベが飛び出しているはずです。
 キランソウの仲間は種間で雑種を作り、ジュウニキランソウやキランニシキゴロモといったものがあるようです。花を見た時にはそれら雑種の1つかも知れないと思いましたが、ツクバキンモンソウのようにも思えます。ただ京都府自然環境目録のシソ科植物にツクバキンモンソウの名は無く、府内の自生は確認されていないようでした。本種について、ご覧になられた方からご意見やご指摘がいただければ嬉しいです。
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 花期は春頃。


不明なキランソウの仲間 不明なキランソウの仲間
2014年8月  植栽 2014年8月  植栽
不明なキランソウの仲間 不明なキランソウの仲間
花冠の外側には毛が多い   2014年8月  植栽 2014年7月  植栽
不明なキランソウの仲間 不明なキランソウの仲間
植栽したばかりの本種   2014年6月  植栽 2014年6月  自生地・右京区京北
不明なキランソウの仲間 不明なキランソウの仲間
2014年6月  自生地・右京区京北 花は終わり結実していた   2014年6月  自生地・右京区京北
不明なキランソウの仲間 不明なキランソウの仲間
葉の表側は毛が多かった   2014年6月  自生地・右京区京北 葉の裏側   2014年6月  自生地・右京区京北
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