エゴマ

 シソ科シソ属の1年草(学名:Perilla frutescens)

 史前帰化植物とも言われ、栽培品の逸出により各地で野生化したものが見られる模様。口丹波地域では山地の沢沿いなど湿った場所で群生していることが多い。茎には4稜あり、白い毛が密生または散生する。草丈は50~100cm(あるいはそれ以上)。葉は対生し、長い葉柄があり葉身は広卵形。葉の先端は尖り、短かく尾状となるものが多い。葉の縁には浅い鋸歯があるが、基部には鋸歯が現れない。茎や枝先、葉腋から円柱形の花序を出し小さな唇形花を多数つける。花は白色でまれに淡紅色を帯びる。萼には長毛が生え、苞は緑色の卵形~広卵形でややそり返り、先端は鋭尖頭。苞の縁の毛は目立たない。果実は4分果で食用となる。


 花期は9-10月頃。
 よく似たものにレモンエゴマ、セトエゴマ、トラノオジソが京都府内には自生している。レモンエゴマにはレモン臭に似た芳香があり、苞は白色。セトエゴマはレモンエゴマに似るが苞の縁に長い毛が生え、府内では稀。トラノオジソの葉は基部まで鋸歯があることで区別されるが、雑種も多く同定が難しいケースが多い。以下の画像のものは苞や花色、茎の毛などの特徴からエゴマとした。


エゴマ エゴマ
湿った林縁に生えるエゴマ  2015年9月  右京区京北 花序  2015年9月  右京区京北
エゴマ エゴマ
苞は緑色  2015年9月  右京区京北 花は白色  2015年9月  右京区京北
エゴマ エゴマ
訪花昆虫  2015年9月  右京区京北 萼には毛が多い  2015年9月  右京区京北
エゴマ エゴマ
葉の裏面 紫色を帯びていた  2015年9月  右京区京北 花序の形成  2015年9月  右京区京北
エゴマ エゴマ
未熟な花序  2015年9月  右京区京北 葉の表面  2015年9月  右京区京北
エゴマ エゴマ
葉の裏面  2015年9月  右京区京北 茎は四角形 毛が生えている  2015年9月  右京区京北
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